長野幸浩の日記『We Believe』

思いついたことを気楽に

引算の美学


 登山は、シンプルなスポーツだ。自らの足で歩き、目的地へ到達する。装備もいたってシンプルだ。特に、登山用品のデザインはある意味で究極の引算の結果である。
 無駄な物を排除し、且つ機能を最大限に求める。軽く機能的であることが登山用品に求められている。
 レオナルド・ダ・ヴィンチは『単純であることは究極の洗練だ』と言い、『何も取り去るものが無くなった時が最高のデザインだ』と言ったのはパタゴニアの創業者イヴォン・シュイナードだ。
 そしてアントワーヌ・ド・サン・テグジュペリは『完璧とは、付け加えるべきものがないということではなく、取り去るべきものがないということだ』と言った。
 この究極を追求した物のひとつが登山用品だと思う。
 シンプルとは誤魔化しがきかない。だからこそ難しいのだ。書道もどんな文字が難しいのかと言えば、それは『一』や『十』だそうだ。
 私たちは消防車両はシンプルだろうか。それはデザインだけではなく、操作もそうだ。組織も肥大化すると複雑になる。
 そして複雑には不合理や非効率が見え隠れするのだ。皆さんの業務にムダはないだろうか。何故それを行うのだろう。仕事の意味を知る事が複雑な業務をシンプルにしてくれる。シンプルにシンプルに・・・
 そう、引き算には美学があるのである。
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