長野幸浩の日記『We Believe』

思いついたことを気楽に

金沢百景??

 先日、県外からのお客様に徳田秋声文学碑はどこにあるのですか、と聞かれて全く答えることが出来なかった。
 弊社の総務課長からも金沢の古くからの街道を教えて欲しいと言われ、これもまた分からなかった。今はインターネットがあるので調べようと思えば直ぐにでも分かるのだが、やはり自分で歩いてみて何ぼのものだなと思った。
 最近、一ヶ月以上、土曜、日曜が休めなかったのだが今日はようやく休むことが出来たので、ザックを背負って、カメラ片手に散策に出掛けた。

 先ずは、小坂神社から卯辰山へ歩を進める。卯辰山の中腹辺りに『スカイブルー』と言う喫茶店がある。ここのご主人とは毎朝ランニングの途中でお会いして、挨拶を交わしている。

 お店を覗くと目が合ってにっこり笑って会釈されたので、ここでコーヒーを一杯頂く。金沢のまち並みが本当にきれいだ。金沢港の防波堤に打ち付ける白い波まで見えるのである。
 地元なのにゆっくりと金沢を見ることもしなかった。反省である。

 しばらく進むと卯辰山工房のちょっと上にのぼり窯(卯辰窯)が見えてくる。ここで焼き物を焼いている。何時もは通り過ぎるのだが今日はじっくりと見学させてもらった。
 最近は使われているのだろうか。そういえば煙が上がっているところを見たことが無いのだが・・・
 
 山頂の望湖台からちょっと下りたところに徳田秋声文学碑がある。これで県外の方から尋ねられてもちゃんと答えられる。

 望湖台からしばらく下ると『富国神社』がある。ここも何度も前を通過しているが、足を踏み入れたことは始めてだ。
 かなり古い神社であまり手入れが行き届いていないのか、荒れている感じがした。

 卯辰山を下ると天神橋に出る。その橋の袂に何時も気になっていたのだが、浄土宗、了願寺の境内に大きなビワを持った弁才天銅像がある。
 中へ入りまじまじと見ると、妙善上人を偲んで建立されたものらしい。東山寺院群は改めてみて見ると、その数は半端ではない。全国的に見てもとても珍しい地区だと思う。

 東の茶屋街を目指し、しばらく歩くと『くりゑンテ』というフレンチのお店がある。東山にひっそりと佇むこのお店は知られた名店で古民家風のお店はとても雰囲気がよく、大切な人とのひと時には最高のシチュエーションである。

 さて、『くりゑンテ』から東の茶屋街まではほんの5分もかからない。今日は日曜日なので観光客の皆さんであふれ返っていた。
 早々に、主計町へ足を向ける。

 主計町には五木寛之氏が名づけた『あかり坂』と昔、尾張町の旦那衆が遊郭があった主計町に下る道を『暗がり坂』と言ったそうだ。私たちの会社は昔この尾張町にあり、初代は良くこの『暗がり坂』を下りて主計町に通ったと聞く。とても不思議な感じがした。

 ここから雨がひどくなってきたので、一度家に帰り、今度は北陸の冬の味覚『かに』を買いに近江町市場へ行く。
 友人の大沢酒店に立ち寄り、大沢君と立ち話をする。日曜日なのに観光客だろうか、ひきりなしにお店にお客様が入ってこられる。

 大沢君からご紹介頂いた、島田水産で『香箱がに』(メスのズワイガニ)を三杯買い求める。香箱がにと言っても、ここ島田水産のものはとても大きく身がしっかりしている。
 『香箱がに』にしては少々お高かったが、知り合いということで少々お安くして頂いた。近江町はなじみの店があれば良い物が安く買うことができる。一年に一度、大晦日に買出しに行く程度では駄目なのである。

 今日は本当に良く歩いた。多分10kmは歩いただろう。こうして歩いてみると、金沢のまちには、まだまだ知らないところが沢山ある。
 私たちのまち金沢を知ることが金沢の気質と、そこに育まれた文化を知ることにつながるのではないかと思う。
 今日のブログは少々長くなってしまったが、そぞろ歩きにお付き合い頂いた皆さんどうもありがとう。
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