長野幸浩の日記『We Believe』

思いついたことを気楽に

2017-03-01から1ヶ月間の記事一覧

五里分橋

能登の町野町の中心地に『五里分橋』と呼ばれる橋がある。 宝立山麓から流れ出る鈴屋川にかかる古い橋で、地元の人たちは『ゴリゴリ橋』と呼んでいる。 その名前の由来は、この橋詰から能登の主要三町が均等な距離にあるからだ。輪島まで五里(20km)、飯…

私たちの誇り

六年の歳月をかけて開発した、消防車両の超軽量技術ALPASスーパーストラクチャーは昨年完成をみた。 今期は十四台のそれを納車することができた。その内の一台を運用している消防本部を訪問した。そして、消防職員からいただいた言葉は、私たちがやってきた…

初春の入魂式

今期の納車も残り二台となった。今年は、ALPAS元年といえる年だった。 昨年から市場に投入を始めた、ALPASシステムを採用した消防車両は、常備消防車両の40%に達した。 在来工法とALPASが混在したことで、ものづくりの現場はかなり混乱した。単に、計画、…

山岳事故に思う その2

27日、栃木県那須町のスキー場で発生した雪崩事故は大きくマスコミの報道に取り上げられている。 しかし、今回の事故も印象操作によって少々曲がって伝わってきているように思う。 先ずは、登山計画書だが、今回は登山ではなく春山研修会だということだ。…

山岳事故に思う

27日、栃木県那須町のスキー場で発生した雪崩は春山登山講習会に参加していた高校生らを直撃した。 この時期ではめずらしく、一日で30cm以上の積雪があったようだ。また、当日は雪崩注意報が発令されるなど良い環境では無かった。 若くして、今回犠牲…

褒めることよりも叱ることの方が難しい

叱る。 叱る方も叱られる方も気持ちのいいものではないだろう。したがって、言いたいのだが、飲み込んでしまうことが少なくないのではないだろうか。 叱ることは愛情がなければできないと言われ、そうだなと、気づいた事があった。 要は、叱る相手の未来を、…

能登半島地震から10年

2007年(平成19年)3月25日9時41分58秒、輪島市沖40kmの日本海で発生した、能登半島地震から10年が過ぎた。 当時、本社で月曜日からの出張の準備をしていると、それは突然にやって来た。本社屋が『ミシッ』と音を立てたと思ったら大きな揺れがやって来た。…

厳冬期が終わり春山に

厳しい山の冬も、長くなった日の光に暖められ、春の空気が漂い始めた。 立場上危険な事はと、長く遠のいていた厳冬期の登山を一昨年から再開した。私たちが山を学んだ頃は、自分の技量に合う山を山の先輩から厳しく指導され、少しづつステップアップしてきた…

基本に忠実に

完成した消防車両は、どうあるべきかという視点でつくらる。出来上がったものは、お客様にご満足いただけるよう、十分な配慮がなされる。 それが私たちのものづくりの原点である。しかし、過程に目を向けると決して褒められる事ばかりではない。 特に、もの…

プロ意識が解決する

研修でモティベーションを上げるのはカンフル剤の様なものだ。 さらに言うなら、モティベーションを上げるというのはある意味正しく、ある意味で正しくない。 モチベーションは、セルフモチベーションでなければその維持が難しい。外部からの刺激が無ければ…

何故それをするのか

『船を作るなら、木材の切り方や鉋のかけ方を教える前に、海への情熱を伝えよ』と言ったのは、フランスの作家、サン・デグジュぺリである。 これは、何故それをするのか、という物事の意義を知る事が大切だと言っている。私たちは、消防車両をどうつくるかの…

今やる、すぐやる、出来るまでやる

先送りの結果は、火を見るより明らかだ。 以前にも記したが、恩師の石村順吉先生は、『思ったことは直ぐに実行しないと心の負担になってくる』と言った。 私を含め、多くの人はタイミングを計ろうとするが、今できることは、今やることが正しいのだと思う。 …

春を思わせる日に

梅の花がほころび、冷たい空気が伸びた日の光に温められ、フキノトウが芽吹く日に能登町で入魂式が行われた。 消防車両は年度事業なので、この時期は入魂式が立て込む。昨今では入魂式をやらない地域も出てきたが、新型車両の無事を願い、魂を入れる神事は日…

親父の威厳

幼い頃の記憶をたどると、その頃は親父の威厳というのはものすごかったなと思う。 家に親父がいるときは、食卓に親父がついて初めて食事が始まった。初物(カニ等の旬の食材)は、親父が食べた後でなければ食べることができなかった。また、母親は、親父が食…

強度と剛性

断面積が同じならば曲げに対する強度は変わらない。しかし、使う断面の方向によって剛性(たわみ)は変化するのだ。 ALPASシステムのストラクチャー(構造体)を支える、サブフレームとクロスメンバー(横梁)は強度も当然、大切だが、剛性(たわみ)が…

55歳を迎えて

50歳を過ぎると心の時間がさらに加速するよ、と言われていたがまさしくその通りだと感じる。 時間には時計の時間と心の時間があると言われる。時計の時間は誰が計っても変わらないが、心の時間は、その人の心のあり方によって感じ方が大きく異なるものだ。…

役割を果たす

組織で仕事を完遂する為には、それぞれに与えられた役割を責任を持って果たすことが大切だ。 確かに、出来ない仕事を組織でサポートする事も大切だが、組織で仕事をする大前提は自らの責任を果たすことである。 それが出来ずして、他をサポートすることなど…

これはすごい!

総重量14750kg、水量2500リットル、薬液タンク容量1500リットル、全長8m、化学消防車三型の諸元としては驚異的な数字だ。 水量と薬液タンクの総量は4000リットルに達する。シャシは7トンベースであるから、十分な余裕が残されている。 こ…

業界の構造を変える

消防車業界は、この時期はどのメーカーも最後の追い込みを行なっている。 本来ならば、消防車両は入札のカテゴリーからいえば物品契約ではなく請負契約だ。しかし、慣例から物品の扱いとされている。 したがって、年度を越えての納車は基本的には認められて…

スタティックかダイナミックか・・

ALPASシステムとGFRP製タンクとのハイブリッド構造は、消防車両に大きな可能性を与えた。これまでの消防車両に搭載されていた水槽は、ステンレス鋼だったので、重量はあったが強度的には何の問題もなかった。 GFRP製タンクもこれまで、様々なものに使われて…

3・11

あの東日本大震災から丸6年の月日が流れた。当時、私は石川県PTA連合会会長職にあった。名古屋で開催された東海北陸ブロック協議会に出席する為に名古屋にいた時に東日本大震災が発災したのだ。 名古屋でもかなり大きく揺れ、これはただ事ではないと感じた…

最後の卒業式

星稜中学高等学校PTA会長職を拝命して8年が過ぎた。翻れば、あっという間の時間だったように思う。 今日は星稜中学校の卒業式が開催され72名の卒業生が新たな人生へと旅立った。 毎年この時期なると祝辞に頭を悩ませることになる。星稜中学高等学校は文字…

金沢中の芸子が集う

舞台を埋め尽くした金沢の芸子集は壮観な光景だった。 金沢青年会議所、金沢ロータリーをはじめ様々な会でこれまでお世話になってきた蚊谷八郎先輩が、昨年の秋の叙勲で旭日双光章を受章され、この度お祝いの会が開催された。 蚊谷八郎先輩と言えば、温厚で…

火をもって火を制す

石川県消防設備協会の研修視察が能美市防災センターで行われた。他府県では、市町村が自前の防災センターを持つことはあまり多くない。 本県では、石川県の防災センターが存在せず、これまで業界団体が陳情してきたが、全く実現の気配すら見えない。 従って…

竹のように受け流す

在来の艤装技術を剛とすれば、ALPASシステムは柔である。在来のそれは、こうやってつくれば壊れないという経験値によって構成されていた。 言い換えれば、オーバースペックだったとも言える。入力された歪みに対して発生する応力をガッチリと受け止める鋼鉄…

もう一方の視点から見る

問題が発生すれば、その原因を突き止めるために何故なぜを五回繰り返し、問題の本質を見極めることが大切なことは、幾度もお話ししてきた。 しかし、その前提にはもう一方の視点でものをみることが必要だ。一方的な見方では、大きく片手落ちとなるからだ。 …

教育勅語

『朕惟フニ我カ皇祖皇宗・・』から始まる教育勅語は1890年(明治23年)10月30日に発布された。私の父親は子供の頃、教師と共にこの勅語を暗唱したという。 昨今では、教育勅語が戦前の思想教育のごとく報道されているが、内容は至極当たり前のことを言ってい…

艤装から組み立てへ

消防車両を製造することを『艤装』という。船も造船することを艤装するということから、船の技術を応用して始まったのかも知れない。 お恥ずかしながら、消防車両のフレーム構造は経験から構築されている。緻密な強度計算によってそれが担保されているのでは…

桜とすすきが咲く不思議

沖縄は、思ったより暖かくなかったというのが印象である。 仕事は、手応えを感じるがこれからの行動が大切だ、沖縄に初めて納入したALPAS製消防車が何よりの営業パーソンになってくれるだろう。 移動中にちょくちょく目についたが、沖縄は桜が今満開だ。そし…

沖縄に馴染む。。

沖縄二日目は、腹ごしらえから始まった。ホテルの朝食も良いのだが、地元の人がよく行くというそれこそローカルなお弁当屋さんに出掛けた。 沖縄そばの大が150円、中が100円、小が50円だ。おぎにり一個と唐揚げとハムカツがついて100円という安さ…