竹のように受け流す
在来の艤装技術を剛とすれば、ALPASシステムは柔である。在来のそれは、こうやってつくれば壊れないという経験値によって構成されていた。
言い換えれば、オーバースペックだったとも言える。入力された歪みに対して発生する応力をガッチリと受け止める鋼鉄製のフレームだったのだ。
対して、ALPASシステムはSRD(ストレス・リラクゼーション・ディバイス:免震装置)の上に組まれたアルミパネルにより、緩やかに変形することで応力を分散する。そう、竹のようにしなるフレームだ。
従って、ウォール(壁)をつくらないのが前提になる。もしウォールをつくる必要があるなら、フレームと縁を切る考え方が必要なのだ。
そうしなければ、いつかウォールは疲労破壊を起こすだろう。こんなことからも、在来の艤装技術の延長線上にALPASシステムは無いのである。
ストレスを受け止める剛の発想から、受け流す柔の発想に切り替えることが成功の鍵なのである。
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