長野幸浩の日記『We Believe』

思いついたことを気楽に

2017-08-01から1ヶ月間の記事一覧

SNSの功罪・・山岳遭難事故

昨今の登山ブームは、その裏で多くの山岳遭難事故を引き起こしている。 様々なソーシャルネットワーキングサイトには、溢れるほどの登山情報が掲載され、それが山を身近にしている要因のひとつかもしれない。山は低山であるか高山であるかがその難易度にはな…

もぐらたたき

問題の本質は・・ そこを叩かなければ、かたちを変えてまた発生する。 発生するのは現象だ。 問題の本質は・・ それを掘り下げれば、問題の本質が異質な事では無く同じであることに気づくだろう。 A地点からB地点へ・・歩けば30分・・それを20分で行く…

先を見通す

現在進行形のものづくりの現場で、小さな問題点でもその発生を見逃してはならない。また、大した事が無いと見過ごしてはならない。問題を問題として捉え直ぐに対処する事が正しい。 例えば、それが協力会社の製造上の問題に起因しているとすれば、関係者への…

総括

今回の剱岳バリエーションルート、長次郎谷右股から北方稜線ルートの山行は、多くの反省点を残した。 この時期の長次郎谷は剱岳八峰への取り付きや、下降時に利用されることが多く、長次郎谷からの登頂を目的に使用されることはあまりない。 雪渓が痩せ、シ…

長次郎谷から北方稜線へ

6月4日は、春めいて来た山が寒波により一気に真冬に逆戻りした。新田次郎の小説、点の記に描かれている長次郎谷ルートは非常に厳しい様相を呈していた。 あれから3ヶ月後の長次郎谷は別の意味で厳しい状態だった。山岳警備隊、山小屋の主人からの指導によ…

フレミング左手の法則

直径0.9mmの導線を内径15mmになるように棒のようなものに巻きつけ長さ30cm以上の長さのコイルスプリングの形状を作る。 単5の乾電池を用意しそのプラス極とマイナス極に直径13mmの強力な磁石を取り付け、そのコイルスプリングの中に通すとあら不思議、その…

肩がらみ懸垂

石川県消防設備協会の実務者研究会が県地場産業センターで開催された。 講師には総務省消防庁から吉岡事務官にお越し頂き、予防行政の動向について講義をいただいた。 吉岡事務官は福岡市消防局からの出向で、総務省に年間勤務されるそうだ。 また、前日には…

単なるタンクではない

一昨年度から本格的に採用されたALPASスーパーストラクチャーとGFRP(ガラス繊維強化プラスチックス)製の超軽量タンクはCD−1型消防ポンプ自動車に最大1500リットルの消火水の搭載を可能にした。 GFRPは金属材料に比べると寸法安定性、…

艤装から組み立てへ

消防車両を製造する事を艤装という。あまりなじみのない言葉だが、その語源は、船の製造から来ているようだ。 これまでの艤装技術は、鉄鋼と鉄板を組み合わせた、スティールフレームとポンプ装置や様々な機器類の取り付けを行い、約80%完成したところで中…

その問題の本質は?

枝葉末節の事をいっているのではない。 それは何故そうなったのか、問題の本質が知りたいのだ。 細かな事を追求し、出来ない、知らないを連発して何を得られるというのか。大切な事は、問題の本質を突き止め再発を防止する事だ。 人を責めるな。仕組みの不備…

強度と剛性

強度は問題ない。 では、剛性は、と尋ねるとハテナマークが飛んでしまうようだ。基本的に車体設計は剛性設計だ。強度が問題なくとも剛性が不足すると構造体として成立しなくなる場合があるからだ。 また、車体だけではなく、消防車両の内部のストレージも剛…

加賀鳶と入魂式

今年初めての入魂式が行われた。今回は、私の地元の分団の消防車両が更新された。 金沢には、49の分団がある。昔は、金沢市内に49の小学校があった。その校区を金沢では校下という。これは、城下からきている呼び方なのだろう。 そして、校下ごとに分団…

帰国へ・・

今回のビジネストリップは、四日間と短いものだったが、一定の成果を見ることができた。日本で初めてのGFRPストラクチャーは、国内の消防車両のあり方を大きく変えることになるだろう。 超軽量であり、強度、剛性は、アルミスーパーストラクチャーとは異なる…

タイ三日目

一足遅れていた設計担当が、早朝のフライトでバンコックに到着した。 しっかりと準備ができていることを期待したが、どうも私たちの思っているレベルと温度差がある。 準備ができていない。タイに時間とコストをかけてくることにもっと緊張感を持つ必要があ…

タイ二日目

丁度、タイはレインシーズンの真っ只中だ。明け方に、大きな雷の音で目が覚めた。 今日は、チェスとのミーティングが行われる。チェスの担当者のジュラポンとは四ヶ月ぶりの再会である。 彼は、日本人に近い感覚の持ち主だ。ホスピタリティに溢れるナイスガ…

タイへ・・

お盆の休暇の時期から若干ずれたと言えど、羽田空港の国際線ロビーは海外へ渡航する人で混雑していた。 今年から、日本初の難燃性GFRP(ガラス繊維強化プラスティクス)製の消防車両の市場への投入を開始した。 今回はフレームの製造に関する技術的な打ち合…

72回目の敗戦の日

ブログには思想的なことは書かない様にしているが、敗戦の日を機会に個人的な見解を記すことをお許し願いたい。 72年前の今日、日本は大東亜戦争に敗戦した。戦争自体は、決して美化したり肯定すべきものではない。 人と人が殺し合うなどという蛮行は、二…

視点・・

忠臣蔵を討ち入りの場面から見ると、弱い老人を切り捨てる残酷な物語になる。第二次世界大戦を真珠湾攻撃の場面から見ると、日本人として釈然としない歴史認識になる。 しかし、その背景を見れば、忠臣蔵は江戸城内の松の廊下で赤穂藩藩主 浅野長矩が高家肝…

右足がフラフラ

真っ直ぐにペダリングが出来なくなって久しい。最初は、骨盤の歪みからくるものだと思っていた。 確かに、それも若干あるのだと思う。しかし、実際は足首の靭帯が伸びきってしまい足首がフラフラになっているのが原因の様だ。 土台がしっかりしていないので…

富山のソウルフード・鱒寿司

しっとりとした鱒をちょっと強めの酢飯(シャリ)と合わせたそれが私の好みの鱒寿司だ。 これまで、鱒寿司は高速道路のサービスエリアでしか買い求めていなかった。それも大手の○○もとが鱒寿司だと思っていた。 しかし、早月尾根から剱岳に登頂した時、持っ…

山の日

昨年から新たに制定された山の日は、二年目を迎えた。 昨年は、新穂高登山口から白出沢の出合を経由して奥穂高岳から西穂高岳へ縦走した。 このルートは、一般ルートで最難関と言われており、気の抜けない岩綾帯が連続する。 翻ってみれば、初めて登山に触れ…

自分が自分で居られる場所

以前、ロータリーからアメリカに交換留学に行った学生が、『自分が自分で居られる場所は家庭しかないことに気づいた』と言った。 子供達も外に出れば様々な人間関係の中でストレスを抱えているのだろう。 毎日の小さな積み重ねから人の自分に対するセルフイ…

いつかできることは、すべて今日でもできる

『いつかできることは、すべて今日でもできる』ミシェル・ド・モンテーニュの言葉である。 私たちは、ついつい今できる事を明日以降に先延ばししてしまいがちだ。特別な理由が無い限り『いま行うのは面倒だ』がその訳ではないだろうか。 決められる事を決め…

それは何故そのかたちなのか

幾度もお話ししているように私たちのデザインの基本は『form follows fanction』(機能はかたちに従う)すなわち、かたちには意味があるということだ。 最近入社したエンジニアにプロトタイプの設計はうまく進んでいるかと質問したところ、考え方と図面を見…

山にまで・・・

昨今、日本を訪れる海外からの旅行者がとても増えたように思う。 北陸新幹線が東京から繋がった金沢でも、多くの外国人観光客を見かけるようになった。東の茶屋街をはじめとした、三茶屋街も多くの観光客で賑わっている。 ここ二、三年感じることは、外国人…

縁に出会って縁に気づかず

小才は縁に出会って縁に気づかず 中才は縁に気づいて縁を活かさず 大才は袖摺り会う縁をも活かす これは柳生家の家訓である。 今の人生は、自分にふさわしい人生だと、敬愛する経営者から言われた。今の自分は過去からの積み重ねの集大成だ。全て、自らが選…

子供達を槍の穂先へ・・その3

夜には、かなり激しい雨が降ったようだが、明け方には上がり、青空が雲の間から顔を出している。 お昼から雨になるとの予報なのと、思った以上に登山客がいる為、渋滞を避けること、そして、ロープを使うことで渋滞を起こさない事を考慮し、朝一番に槍の穂先…

子供達を槍の穂先へ・・その2

今回は、新穂高温泉登山口から槍ヶ岳にアプローチすることにした。上高地から槍沢を経由するとバス時刻によってスタート時間が制限されてしまうことや、上高地を目的とした観光客で混み合うことを考慮したからである。 新穂高温泉登山口から槍平山荘までは緩…

子供達を槍の穂先へ

恒例になった、夏休みの子供の登山体験の引率は四年目を迎えた。 初年度は白山、二年目は立山室堂から欅平、三年目は富士山、そして四年目が槍ヶ岳に挑戦することになった。 さすがに、槍ヶ岳は北アルプスでも難易度が高い山のひとつで、基本的には上級とさ…

学生時代に戻った気分だ

金沢工業大学の前学長、石川憲一先生が弊社にお越しくださった。多分お会いするのは卒業以来30年ぶりかも知れない。 当時は、振動工学の先生だった。工学の中でも、振動工学はスタティック(静的)ではなく、ダイナミック(動的)な学問なので少々ややこし…