長野幸浩の日記『We Believe』

思いついたことを気楽に

石村先生は何を教えてくれたか

 石村順吉先生は津田駒工業から金沢工大の先生になられた方である。非常に厳格な、まさしく職人気質の先生だった。
 その手の技は神業と言っても良いほど芸術的だった。彼は手の技で1000分の1ミリの加工をやってのけた。
 私達は彼から厳しく、ものづくりの基本とその技術の一端を学んだ。
 今から考えれば彼が教えたかった事は技術の伝承だけではなく、物事の考え方だったのではないかと思う事がある。
 彼が身に付けた技を数年で私たちが学ぶ事ができるはずもない。しかし、物事の考え方は別だ。彼は厳しい指導の中から凡時徹底の大切さと、何事も自らに厳しく、一生懸命に行なう事の大切さを伝えたかったのではないかと思うのである。
 私たちの企業に今足りないのは基本中の基本とそれを厳しく律する事ができるリーダーである。まあ、仕方がないか・・・という思想は非常に危険だ。マネージャーは妥協することなく、先ずは自らを律して欲しい。
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