長野幸浩の日記『We Believe』

思いついたことを気楽に

友遠方より来る

 もう20年が経つ。1998年の夏、横浜の地で日本青年会議所主催のサマーカンファレンスが開催された。
 入会したての自分は、故谷本大幸先輩のセクレタリーとして日本青年会議所に出向した。月に一度横浜で開催された運営委員会に出席していた。
 その時、第一小委員会の小委員長としてお世話になったのが千葉JCの内山君だった。今から過去を振り返ると本当に青い議論を熱く交わしていた様に思う。
 ともかく一層懸命だったことだけが記憶に残っている。
 FB(Facebook)は時折不思議な縁を繋いでくれる。彼は20年ぶりに金沢の地を訪れてくれた。しかし、当時お世話になった谷本先輩は2年前に他界し今はもういない。
 内山君と久しぶりに酒を酌み交わし、当時の思い出話に花を咲かせた。思い出される事は辛かったことだけだが、今では良い思い出である。
 明日は二人で谷本先輩の墓参に行くつもりだ。人生は思ったより短い。1日を大切に、やりたい事、やらねばならない事は様々だが中途半端に流される人生だけは送るまい。
 不思議な縁を感じつつ人生を振り返る機会がそこにあったのである。
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本当に難しい時期だ


 12月にもなったのに恐ろしく暖かい日が続いている。明日は金沢でも20℃まで気温が上がるそうだ。
 下界が暖かくても標高2000mを越えれば冬山だ。特に新潟県日本海側の山では一晩で所によっては80cm近く積雪した。
 この時期は、雪が安定していない事や積雪量がまだまだ少ないことなどを含め、山域によっては非常に難しい時期である事に間違いはない。
 新潟県糸魚川市に位置する焼山は活火山であるが、現在その活動が縮小していることから規制が解除され山頂まで行く事が出来る。夏のシーズンならば、笹倉温泉から入るルートは、地獄谷付近を注意すればそう難しくはないが、この時期は全く別の様相を呈する。
 一晩で80cm近くの積雪があったのも誤算だった。延々と続くラッセルに時間を喰われた。地獄谷の谷あいでは発砲スチロールの様な雪で腰まで埋もれた。急な斜面は雪が安定せず、足場が非常に不安定だ。
 稜線まで登る事も出来たが時間切れだ。撤退を判断し下山する。下界の暖かさに感覚は狂ってしまいがちだが、この時期は最大限の準備をし臨まねばならない事を再認識したのである。
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振り返ると・・・

 FB(フェイスブック)に、5年前の今日は何をしていたのか、過去の投稿を振り返る機能があるようだ。
 5年前といえば、2013年の年だ。2013年は東京国際防災展に出展する為に、ALPASスーパーストラクチャー製の消防車両のプロトタイプの開発に全力を尽くし、何とか東京国際防災展に発表する事が出来た。
 時を同じにして、難燃性GFRP製のストラクチャーの開発に着手したのも2013年だった。社内からは、苦労して開発したALPASスーパーストラクチャーの更なるブラッシュアップを優先すべきだという声が大きかった。
 しかし、機会はそんなに頻繁にはやって来ることは無い。機会と感じたら挑戦してみることだ。『ピッパの法則』はピッと感じたら、パッとやってみることに由来している。すべてうまく行くわけではない事は明らかだが、やらなければ何も得ることは出来ないのも事実だ。
 今の時間軸から、過去を振り返れば面白いように『もしあの時・・・』という出来事が繋がるが、過去から現在を見てもそれを理解する事は不可能だ。
 FBの過去の今日は・・・の通知を見るにつけ月日の経つスピードに驚きを感じる今日この頃である。
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隣りにある危機に気づかず

 『会社の業績悪化は市場環境のせいだ。市場が戻れば再び黒字化できると信じている』としたら相当重症だ。
 今まで同じことを繰り返してきた。何も問題はなかった。そして、その結果それなりの実績を上げてきた。従って、徐々に悪化する業績は市場環境が悪化しているのが原因だ。
 これは大いなる思い込みだ。
 『もうこれ以上コストを下げることは出来ない。損益を改善する為には営業が受注を増やすしかない』これも重傷の極みだ。
 問題の本質がどこにあるのか明らかにせねばなにも改善する事は出来ない。正確に現状認識することが全てのスタートだ。思い込みは時に、隣に潜む危機に気づかない。
 今の正しい姿をつまびらかにする事は大きなストレスを受けることになるが、そこから目を背けず現状を認識する事が正しい改善の手法を導き出し、成長のための戦略と戦術を得る唯一の方法だと信じている。
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謙信の物見の岩、信玄の茶臼山


 戦国時代の川中島の戦いの時、上杉謙信が武田軍の動きを見たと言われているのが物見の岩だ。それは、善光寺の裏手にある。
 一方で武田信玄はその対面にある茶臼山で陣を構え上杉軍を迎え撃った。物見の岩が花崗岩である反面、茶臼山は海底が隆起してできた山である為、非常に脆く足を踏み込むと蟻地獄の様に崩れる。
 今では、物見の岩は長野県でもクライミングのメッカとして知られている。標高828mのそこからは、長野市内を一望することができる。
 そこに立つと、謙信が見ていた景色とは違うが、彼が同じ場所に立って当時の川中島を眺めていたことに思いを馳せると何やら不思議な感じがする。
 クライミングの課題に挑戦し、山吹色の中で、四百七十年前に戦国武将が命を懸けて戦った川中島を物見の岩から眺めてみたのである。
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大きく期待し、小さく叱る

 『人間の究極の幸せは、人に愛されること、人に褒められること、人の役に立つこと、人から必要とされること』の四つである。これは日本でいちばん大切にしたい会社に紹介された、日本理化学工業(株)の石碑に刻まれている言葉だ。
 人の役に立ち、必要とされることは、一方で人から期待されることに等しい。『期待している』という言葉をプレッシャーと取るか、やりがいと感じるかは人それぞれだが、少なくとも自分自身はやりがいと感じる。
 確かにそれが正論でも人を批判し続ければ、確実にその人のポテンシャルは落ちて行く。それは人が人間であるからだ。理屈の以前に感情が先行するのも人間の本質だ。
 大きく期待している事を伝え、問題点を小さく叱る。お互いに尊厳を持って接することが、人に勇気を与えその可能性をさらに広げることになると信じたい。
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合理性と美学

 クライマーの世界には『合理性と美学』がある様だ。
 アルパインライミングは様々な技術から成り立っており、それらを一つひとつ身に着けることで登山の世界は大きく広がる。
 その技術のひとつがクライミングだと理解している。そのクライミング技術に特化しているクライマーには彼らの美学があるという。
 クライマーによってそれらは異なるのだろうが、クライミングには『合理性と美学』があるという彼に言葉はとても面白い。
 彼は、新たなクライミングルートを開拓し、それを専門誌に紹介している開拓者の一人だ。ルートを開拓する場合は『合理性と美学』のバランスにこだわるそうだ。
 合理性とは安全性をいう。ルートに打つボルトなどの支点は多ければ多いほど安全だ。一方で、そのルート上の支点を極力少なくし、クライミングの芸術性を得ることが美学だと彼はいう。究極はボルトなど打たないことなのだそうだ。
 仕事とは全く違う世界だが。通ずることがあるので面白い。違う世界を覗き見ると全く違う世界に共通点を見いだせることが少なくない。面白いものである。
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