２Ｓで火災も防げる？？

　『整理・整頓は火災予防のためにも有効ですよ』と仰るのは、元金沢市消防局の職員で、最近お世話になっている現在、会社の代表者のＮ氏である。
　現役の消防官の時、様々な火災現場で共通していたことは家の中の２Ｓ（整理・整頓）が出来ていない家が非常に多かったということだ。
　ある、現場では火災の調査に入ったところ、妙に天井が低いので、『この家天井が低くない？』と問いかけると、『この足元全部ゴミなんですよ』という現場もあったという。
　清掃が行き届いていないと、コンセントの付近でトラッキング現象が発生し火災に発展するということもあるが、問題はそんな事だけではなく、整理・整頓することによって、火災の原因の因子が見えてくるという事を言いたいのだろう。
　タバコが原因の火災にしても、タバコの吸殻で山のようになっている灰皿には、火災の因子がある。タバコを吸うから火災に発展するのではなく、灰皿自体やその周りを整理・整頓していないからそこに因子が発生する。
　そして、こんなことも仰っておられた『文化的な普通の生活』をしていれば火災は起こりにくい、火災が発生した案件の殆どが整理・整頓されていない、金沢弁で言えば『むたむた』の建物から出火している。
　２Ｓ（整理・整頓）で命が救われることにつながるなどとは、誰もが想像できないだろう。したがって、２Ｓ（整理・整頓）は目的ではなく、本来の目的は別にあることを、私達は理解しなくてはならない。皆で２Ｓを推進しよう。
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