長野幸浩の日記『We Believe』

思いついたことを気楽に

都合よく解釈する事がズレの原因

 本当にコミュニケーションを図るということはつくづく難しと思う。以前からコミュニケーションの原点は『何を話したかではなく、相手がどう感じたか』だとお話ししてきた。
 分かってはいるがこれが本当にうまく伝わらないのだ。こちらは何度も確認しながら単純明快に伝えているつもりだが、相手は自分に都合よく解釈し、理解してしまう。
 また、伝える側も自分に都合の良い情報しか伝えない傾向にあるので、情報量が小さくなってしまう。これを伝える側と伝えられる側が両方でやり合うとさらに情報は小さくなり、初めてその情報に触れる人はそれが全てとなる為、判断が大きく狂う可能性があるのだ。
 世の中にこんなことが山積していると思う。その例がマスコミの報道である。膨大な情報量の中からある部分だけをつまんで報道するものだから、受けた側はその情報が全てのように勘違いしてしまう。
 そんな部分的な情報を基に国民が考えたことを民意だというのは非常に危険なことだ。企業内でも判断をする場合は、その周りの情報を収集し、十分に背景を理解したうえで行わなければ間違った方向へ企業を導くことになりかねない。
 過去、この勘違いが基で大きく歴史が動いた事例も多くある。ベルリンの壁の崩壊も旧東ドイツ、シャボフスキ政治局員の勘違いから始まり、さらに西ドイツのコール首相が輪をかけて勘違いをした事により起こった一つの事例だ。
 もともと、情報を全て伝えるこ事は難しが、単純明快に必要な背景を含めて伝えるスキルが必要だ。また、重要な事はできる限りキーパーソンに直接伝えたいものだ。
 とても簡単に見えて、実はとても難しいのがコミュニケーション力なのである。
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