長野幸浩の日記『We Believe』

思いついたことを気楽に

りんごの季節


 この季節になると、何としても食べてみたいものがある。それは木村秋則さんが作った奇跡のりんごである。
 何が奇跡なのかというと、そのりんごは腐らないのだ。二年間置いておけば、りんごは普通なら腐ってどろどろになってしまう。
 しかし、木村さんの作ったりんごは二年間経っても腐らず、水分が抜けて枯れていくのだそうだ。そんな状態でもほんのり甘い香りが漂う。
 このりんごは完全無農薬、無肥料で作られる。りんごを無農薬で作ると言う事はライト兄弟が空を飛んで見せた事ほど偉大な事なのだ。
 そのりんごが出来るまでに八年という歳月が掛かった。りんご農家がりんごを収穫できないという事は生活ができないという事に他ならない。
 木村さんとその家族は貧困に耐えた。ある時はひとつの消しゴムを兄弟三人が三つに切って使った。味噌汁の具は畑の雑草だったそうだ。
 そして、ある時大自然からヒントをもらうのである。それまで木村さんは農薬に代わるものを探してたに過ぎなかった。地上に出ている幹や枝葉だけを見ていたのだ。ヒントは目に見えない根っこやそれを育む土壌にあったのである。
 木村さんは自分の畑に大自然の生態系を再現させたのである。雑草はりんごの栄養を吸い取るのではなく、雑草の根っこに繁殖する根粒菌は窒素肥料を固定する役割を果たしていた。
 土壌が元気になれば自然とりんごの木も元気になっていった。そして8年の歳月が過ぎ去った時木村さんのりんご畑に一面のりんごの花が咲いたのだ。
 今回もネットで木村さんのりんごを手に入れられないかと調べだが全く不可能だった。一生に一度でよいから生命が漲った木村さんのりんごを何とか食べてみたいものである。
 そして私たちも社会から求められる企業に成長したいと思うのである。
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