中小企業のものづくりに足りないのはマーケティング力

　今日は名古屋での出張二日目である。午前中は名古屋市内の中小企業を訪問する予定だ。実は名古屋市近辺には素晴らしい加工技術を持った中小企業がある。
　しかし、その殆どが大手企業からの下請であり、素晴らしい技術を持ちながらそれを活かしきれていない。そして所有している機械装置のレベルは驚くほど高い。
　今日はその企業の社長と二時間程ディスカッションし工場内を見せて頂いたが例にもれず素晴らしい技術力を持っていた。話していて感じた事は製品を企画するマーケティング力とそれを売り込む為の営業力、そして企業内のマネージメント力が決定的に欠けている事に気づいた。
　したがって、親会社からの仕事が無くなってしまうとその煽りをまともに食らってしまい経営に行き詰る。言われた事をただ行うのではなく、市場のニーズを捉え、さらに一方でシーズをつくり込み、その技術を応用すれば素晴らしい製品を生み出す事は不可能ではない。
　私たちも規模の小さな企業だが、感謝しなくてはならないのは常に市場からの情報を収集できる位置にあり、お客様とダイレクトに繋がっている事である。
　また、このような素晴らしい技術を持った企業を私たちはこれまで知らなかった。ご縁がなかったといってもよいだろう。知らない、いない、分からないと言っていても何も始まらない。先ずはアンテナを張り小さなことでも反応してみる事が先決である。