長野幸浩の日記『We Believe』

思いついたことを気楽に

立て直しのプロ、大明正直

 彼は建て直しのプロと呼ばれていた。旭硝子から子会社の社長として出向し、多くの会社を立て直してきた。
 私が前職で勤めていた会社に彼がやってきたのは、私が新入社員で入社した年だった。したがって大明社長とは同期入社だった。
 彼は誰よりも早く会社に来て、作業服に着替え、会社の最上階から一階まで毎日各フロアーを回って出社している社員と会話をしていた。
 今から考えると様々な情報収集をしていたのだろうと思う。そして、当時新入社員だった私の机の前に来て、今何をしているのか、仕事は楽しいか等、時間にすれば僅か5分程の時間だったが毎日問いかけてくれたものだ。
 入社当時は債務超過に陥っていた会社が、大明社長の下、みるみる間に業績は回復し、5年で債務を完済し、復配を果たした。そして10年後には東証二部に上場を果たしたのである。
 その過程を見る事ができたのは、幸いだったと思う。大明社長は社員を大切にした。特に若手にはとても気持ちを懸けてくれていた。彼はもうこの世にはいないが、彼の後姿から学んだ事は今の私に大きく影響している事は間違いない。
 今でもふと彼を思い出し、彼ならどうするだろうと考えるのである。
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