長野幸浩の日記『We Believe』

思いついたことを気楽に

遊びを付ける

 機械設計では、加工精度を表す寸法公差が図面の中に示されている。機械加工は、寸分たがわず、行う事もできるが、その加工にある程度の誤差を許しておかなければ、膨大な時間とコストを要する事になる。
 必要なところに、必要な寸法公差を与える事で、それは現実のものとなるのである。
 すなわち、寸法公差とは、ものづくりを現実のものとするための曖昧さの基準と読み替える事もできる。
 物が出来上がるためには、この曖昧さが必要なのだ。
 ドイツ車と日本車を乗り比べると、ハンドリングの違いに気づくと思う。日本車は比較的、低中速域でハンドリングがシャープだが、ドイツ車は、それに比べると曖昧に感じる。それは、時速200km/hが常用速度域である前者と、時速100km/hが最高速の国の違いなのだろう。
 車が高速域で真直ぐに走るためには、ハンドルにはある一定の遊びが必要なのである。
 さて、物事がうまくいかない時、遊びがあるのかを確認してみよう。どんな物にも。遊びは必要なのである。
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