長野幸浩の日記『We Believe』

思いついたことを気楽に

知識と経験が認知能力を上げる


 濡れた岩綾帯には思いもよらない罠が潜んでいる。乾いていればなんでもない所も一旦雨で濡れると恐ろしく滑る。
 登山靴のソールとの摩擦力は限りなく小さくなるのだ。昨今、教えを請うている山岳ガイドは、刻々と変化する山の状況に恐ろしく慎重だ。
 安全に顧客を山頂に立たせるという使命が前提だからだ。雨に濡れた剱岳でも行けば問題なく行くこともできる。しかし、彼は以前、何か良くない事が起こる気がすると語っていた。行けたけれど行くべきではなかったと反省する山行きもあったという。
 プロだからこそ危険を危険と認識し命を守る事ができる。
 今年は剣岳でも多くの山岳遭難事故が発生している。SNSに山に登ったこともない初心者を雨の剣岳へ連れて行くという暴挙を、平然と語るのは気がおかしいとしか思えない。
 それを、凄いとおだて上げるSNSのコメントも常軌を逸している。山での行動は自己責任というが、自己だけで責任を取れない事は承知の通りだ。
 楽しい山が悲しい山にならないよう自立した登山者を目指して行こうと思う。
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