長野幸浩の日記『We Believe』

思いついたことを気楽に

もったい


 私はご縁で地域の小学校のPTA会長と金沢市PTA協議会の会長を務めさせていただいている。
 今日は石川県PTA連合会主催の石川県PTA大会が石川県地場産業振興センターで開催された。
 石川県PTA連合会の米井会長からご挨拶の後、長年PTA活動にご尽力された、団体と個人の方々が表彰を受けられた。受賞された皆さんにこれまでの活動に心から敬意を表したい。
 その後行われた講演会では細川元首相の奥様でいらっしゃる細川佳代子様から『可能性への挑戦』〜SOから学んだこと〜と題して講演が行われた。
〜SO〜とはスペシャルオリンピックスのことで過去名前は聞いたことがあったが実際どのようなものか今回始めて詳しい説明を聞いた。
 公演の最初に細川様がお話になられた『もったい』についてはとても心に残った。皆さんは山下清画伯をご存知だろうか。映画『はだかの大将』でご存知の方も多いだろう。
 あるとき作家の草柳大蔵氏が山下画伯の絵の先生にお会いした際に『彼の絵は全世界の何処で個展を開いても大絶賛を受けます。何故彼の絵は人の心をゆするのでしょう』と質問したところ先生は『それは彼のもったい』ですよ。と答えられたそうである。
 草柳氏はその意味が理解できなかったそうで、聞き返すのも恥ずかしかったので、後日調べてみるのたが、明確な回答はなかなか得られなかったそうである。
 その後この言葉は臨済宗の名僧盤珪永琢(ばんけい ようたく)禅師の仰られた『もったい』すなわち本来人間そのものを成している本体その物、邪心も何も無い清らかな心『もったい不生の仏心』のことであることがわかったそうである。
 平たく言えば山下画伯には名誉欲も、物欲も何も無い。ただ絵が大好きであり、その清らかな心が人の心をゆすぶると理解したそうである。
 スペシャルオリンピックスは、知的障害者がスポーツを通じて自立を目指し、それをサポートする多くのボランティアとの交流によって地域社会で普通に生活することができる世の中をつくるひとつの礎になることを、目的に開催されているのだろうと思う。(この様な理解で正しいか自信は無いが・・)
 この根っこにあるものは人間の『心の優しさ』と『関心を持つ』ということであると思う。今日の公演をきっかけに自分も含め健常者が作り出した傲慢な価値基準があることに気がついた。
 地域にも家庭にも学校にもそして企業の中にも人を思いやる『心の優しさ』が今世の中で起こっている様々な問題を解決してくれるのではないだろうか。
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