長野幸浩の日記『We Believe』

思いついたことを気楽に

『情』


 金沢はこのところ冷たい雨が降り続いている。今日は雨に少しみぞれが混じり、例年より遅い冬の便りを感じさせる。
 今日は公務で『岡文化賞授与式』に参列した。
 『岡文化賞』は岡良一、元金沢市長からの寄託金をもとに昭和56年に金沢市内の中学校の文化活動の奨励や情操豊かで創造的な生徒の育成を目的に優れた文化活動を行なった中学校や生徒を表彰している。
 今日は13:00より金沢市文化ホールで開催され、団体部門で4校、個人部門で7名の生徒が表彰された。
 式は順調に進み、終了する直前で突然、作家の五木寛之氏がお見えになられた。突然の来場で市の職員もあわてておられた。
 実は、五木寛之氏は岡良一、元金沢市長の三女である玲子さんとご結婚されていて、金沢には非常にご縁のある方である。
 山出保金沢市長からじきじきの紹介の後、五木寛之氏が受賞者に祝辞を述べられた。その中で岡良一、元金沢市長の人となりを紹介された。
 岡良一、元金沢市長は政治家であり、文学者であり、医学博士で十全病院の院長でもあった。
 非常に『情』に深い方で、貧しい方々には『お金は後でいいから』と診療をされ、その代金が支払えない方には、お米や野菜でそれに代えた。また、金沢市の山手にある、二俣町は冬の時期には雪深いところであり、そこから電話があればスキーをはいて長い道のりを往診に出かけたそうである。
 岡良一、元金沢市長は2期6年に渡り金沢市長を務めたが、その間に二つの賞を残されている。ひとつがこの岡文化賞、そして、もうひとつが泉鏡花文学賞である。
 特に泉鏡花文学賞が作家のための賞である反面、岡文化賞は今後、金沢と日本を背負う子供達のためのものであると言える。
 その賞がこうして連綿と受け継がれて来たことに五木寛之氏はとても感謝されていた。
 私達の仕事は消防・防災分野であり、直接お客様から『ありがとう』と感謝されることは少ないかもしれない。  しかし、何かあった時は私達の行なっていることが人の命を救い、そして、人の命を救う仕事をされている方々をサポートすることは明白な事実である。
 文学や文化活動と、分野は全く違っているが、これらは私達が提供する安心・安全の上に成り立っていることを理解し、社員の皆さんには、崇高な使命感と誇り、そして愛情を持って仕事に取り組んで頂きたいと願う。
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