長野幸浩の日記『We Believe』

思いついたことを気楽に

今日とても驚いたこと。

 今日は朝からご挨拶回りである。金沢市役所から始まり、金沢市消防局、そして県内の消防本部に出かける。
 日本人は始まりと終わり、そして節目をとても大切にする民族である。礼に始まり礼に終わる。今年も一年がご挨拶から始まる。
 私も『今年も一年よろしくお願いいたします。』というお客様への感謝の気持ちがとても大切であると考えている。

 殆どが時間の都合からご挨拶だけになってしまうのだが、たまたまある消防署で世間話に少々花が咲いた。
 そのお話の中で農作物の『たね』には『F1種』という『たね』があるらしい。
 この『F1種』は個体間のばらつきが少なく、一斉に発芽する為、一斉に収穫できるなど農家にとっては良い面もあるが、実は『一代』限りの循環しない『たね』である。
 通常、植物は、『種』から『発芽』そして『花』が咲き『実』が生りその実から『種』が取れる。この繰り返しによって循環する。
 もしも、この循環が途絶えれば、その種類はこの世から消滅する。
 『F1種』は一代限り、すなわち、子孫が続かない循環しない『たね』なのである。
 それでは何故この様な種をつくる必要があったのだろうか。これは私個人の私見であるが、『たね』を取ることができないということは、農家は毎年『たね』を買わなくてはならない。
 これは種子メーカーには非常に都合の良いことである。もし、仮に企業利益の追求からこの様な暴挙に出たとすればこれは大きな問題である。
 私たちには自己の利益の為に、生態系を破壊する権利など無い。この循環しない『たね』が全ての作物に取って代わったらどうなるのだろうか。
 考えただけで恐ろしいことである。ひとつ間違えば、在来種が地球上から消滅してしまう恐れすらある。人間が神の領域を侵すことは許されない。
 企業である以上は適正な利益を追求し、その利益を、世の中のへ還元していくことは正しい企業活動である。しかし、それが『経営』から『金儲け』にすり替わってしまうと人はモラルの無い行動をとってしまう。
 今世の中がおかしくなっていると思う。温室効果ガスを平気で放出し続け、そのために、全く温室効果ガスには無縁の国民がその影響を受ける。全ては有機的につながっているのだ。
 今、世の中を正しい方向に導くことができるのは、小さな集団の『長』である私たちではないだろうか。今一度、自社の企業の使命を振り返り、今の活動がそれに沿った活動なのか検証する必要があるのではないだろうか。
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