なぜ人のために命を賭けるのか
『使命感』と『義務感』という言葉があるが、消防という職業は間違いなく『使命感』が無ければ勤まらない職業である。『人のために命を賭ける』という言葉はとても聞こえはいいが生易しいことではない。
私は過去に私たちの消防車づくりの理念のひとつである『人の命を救うために自分の命を懸ける人のために』という言葉は正しいでしょうか。とある消防士に尋ねたことがある。
その答えは『ある意味で正しく、ある意味で正しくない』といわれた。その時は良く意味が分からなかったが、後で『使命感』からくる行動はそのとおりだが、自分達は最善をつくして隊員の安全確保をし、安全であることが最低条件で行動している。だから、無茶をしているのではない。といわれた事がある。
しかし、それでも危険が伴うのは当然だろう。
消防士が『人のために命を賭ける』のならば私たちは『消防士のために、命を賭ける程の気概』を持って消防車をつくる。
常に使命感を持ち、消防車をつくり続けたい。先日読んだ中沢昭氏の書いた、『なぜ、人のために命を賭けるのか』という本には、消防士という職業の『使命感』の高さと『自分の命を守ってはじめて人の命を救うのが使命である』という消防士としてのひとつの答えを示してくれている。
弊社の社員にはぜひ読んでいただきたい本である。
- 作者: 中沢昭
- 出版社/メーカー: 近代消防社
- 発売日: 2004/06
- メディア: 単行本
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