長野幸浩の日記『We Believe』

思いついたことを気楽に

『旅立ちの日に』

 今、日本で卒業式に一番歌われている歌をご存知だろうか。私たちが小学生、中学生の時は定番の『蛍の光』であった。
 現在では『旅立ちの日に』という歌が卒業式の定番ソングになっている。
 この歌は埼玉県秩父市立影森中学校で生まれた。1992年の春のことである。
 1988年に学校長として赴任した小島先生は影森中学校の生徒の心は不健康だと思った。
 挨拶も小さな声でしかできなかった。学校の校歌も生徒の半分は歌わない状態だった。小島先生は『歌声の響く学校を目指そう』そう思った。その日から合唱に取り組み始めた。
 初めは泣きながら生徒に向かい合ったと語るのは音楽の教師だった坂本先生だ。しかし、先生の熱意で生徒たちは少しずつ変わりはじめる。半年ほど経つと校舎のあちらこちらで合唱の練習をする歌声が聞こえるようになった。
 そして、三年が経った春、小島先生は定年を迎える。その時、影森中学校は先生の目指した、『歌声の響く学校』に生まれ変わっていた。
 小島先生は頑張ったのは生徒だから、記念になる、世界に一つしかないものを残したいと思い、小島先生が詩を書き、坂本先生が曲をつけた。
 『旅立ちの日に』は卒業生を送る会のサプライズとしてひそかに先生方の間で練習された。そして、卒業生を送る会の当日生徒に向けて歌われたのである。
 この歌は、その年の卒業生だけのために作られた歌であった。そして、一度きりで終わるはずだった。
 しかし、小島先生の想いは日本全国に広がり、今では日本一卒業式で歌われる歌になった。
 ここには教師としての愛情と子供たちに懸ける情熱がある。人は自分のために気持ちをかけられると、それに答えようとするものだと思う。
 『人を育てる』こんな尊い仕事は他にはないだろう。企業として、社会に役に立つ人を育てることが、私たちのもうひとつの使命だと思えてならない。
http://players.music-eclub.com/?action=user_song_detail&song_id=153637←ご参考に。
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