長野幸浩の日記『We Believe』

思いついたことを気楽に

塗装の達人

 私たちが製造する消防自動車の塗装を担当しているのが、グループ会社の塗装の達人である。彼は40年のキャリアを持ち、JISの指導員という経歴の持ち主である。
 彼は言う、『消防車の塗装をしていると消防車が愛おしくなってくる』『自分が仕事をした消防車は見ただけでわかる』そして、『その仕事が自分にとって納得のいくものであったかどうかも思い出す』クラフトマンシップとはこのようなものなのだ。
 彼の話を聞いていると、仕事の原点が見えてくる。仕事とは何なのか。自分の誇りとプライドを仕事に懸けられる事ほど素晴らしいことはない。
 また、仕事とは技術ではなく、心がその根幹を成す、と話してくれた。心の動きが仕事のできばえに反映される。『消防車を愛おしく想い、素直に仕事に向き合えば良い仕事はできますよ』と彼は言う。
 逆に、ある程度の技術を身に付けたとき、そこからさらに伸びるかどうかは、何事も吸収するという素直な心が大切だとも言っておられた。
 仕事はその種類は違っても、根っこを成す部分、すなわち仕事をするひとの人間性が成功を左右する。常に謙虚さを忘れず、何からも吸収するという姿勢は周りから見ていても美しく、気持ちの良いものである。
 私はこのような『謙虚』という感覚を美徳とする日本人に生まれて良かったと思う。これから第二の塗装の達人を育てて頂けるようお願いをしたい。
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