長野幸浩の日記『We Believe』

思いついたことを気楽に

商売の肝

 今日お店にある商品を買い求めに行った時、欲しかった商品が欠品していた。入荷は7月2日だと店員さんが言っていたので、商品を取りに来るか、送ってもらうかという選択になる。自宅からお店までは距離があるので、取に来るのはちょっとできない。
 よって、送ってもらうことになるわけだが、ここで送料がかかることになる。これは、至極当然のことであるのだが、私が愛用しているアウトドアクロージングのメーカー『Patagonia』はそうではない。
 パタゴニアストアーまで出向いて、欲しかった商品がもし欠品していたら、せっかく来て頂いたのに欠品していたので、送料はパタゴニアが持ちます、というのが彼らの姿勢である。
 金額にすればわずかであるが、ここが『商売の肝』であるような気がする。昔、お酒屋さんは量り売りをしていた。繁盛しているお酒屋さんは、お客様が買いに来た量よりもわずかに多く、お客様の目の前でお酒を計って売ったという。
 今の日本では、販売量をコントロールしていて寸分たがわず、計量され売られている。だから、お客様と対面することが少なく、この『商売の肝』を伝えられないことが殆どである。
 では、この様なちょっとした『商売の肝』はどのような効果を生むのであろう。それはそのお店に対する忠誠心であると私は信じている。
 当然、商品の品質やその他の要素は確実に必要であるが、それ以上に大切なことはお客様の立場に立ち、どうすればお客様に喜んで頂けるかである。それは、商品を買いに行っているように見えて、実は私たちはサービスと心地よさを買いに行っているのである。
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