長野幸浩の日記『We Believe』

思いついたことを気楽に

過去のかたちには意味がある

 これまでご縁を頂いて、様々な組織の運営をさせて頂いた。殆どが単年度制なので、短時間のうちにその会の特性をつかんで運営していかなくてはならない。
 そんな時に一番気をつけることが、この会は何故できたのか、という会の成り立ちを学ぶことである。それがその組織の目的であり、その目的を実現する為に運営されてきたはずである。
 よって、組織の仕組みも長い歴史があるほど、様々な理由からそのかたちが出来上がっている。どうしても、最初にその組織の現状やかたちを見ると、自分の経験から、非効率な部分や、おかしい部分が目に付くと、それを否定し改善しようとしてしまう。
 しかし、先ず大切なのは『何故そうなっているのか』理解することから始める事である。そして、それを十分に理解したうえで改善が進んでいく。十分に調査しないで思い込みで進むと取り返しがつかなくなる。
 過去にある組織の運営をした時にここで失敗した。長い歴史の中で全ての事業が繋がっているのにもかかわらず、部分を捉えて仕組みを変えたら、後で問題を起こしてしまった。
 会社でも同じようなことが言える。私は会社の創業者ではない。会社を継承して来たわけだが、先ず行なったことは、私達の会社が何故できたのか、創業者は何をしたかったのか、を過去の資料を紐解き、先代社長からインタビューをして、長野ポンプのHISTORYをつくり上げた。
 ここで初めて私達の会社が歩んできた道のりを確認し、次への道が見えてきたのである。企業『風土』とは土の部分は変えてはならない企業理念や経営哲学であり、風の部分は時代と共に変化していく、営業の手法や技術であるといえる。
 創業から係われば見えることも、途中から受け継ぐと見えないことも多い、なかなか難しいものである。
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