長野幸浩の日記『We Believe』

思いついたことを気楽に

市民でなければ救えない命がある。

 AED(体外式自動除細動器)使用とBLS(ベーシックライフサポート)のスキルは一般の市民が身に付けるものである。現在、一日150人の方々が心臓死となっており、その中の83%が心室細動によるものである。
 また、スポーツの途中で亡くなる方の70%は心臓死といわれている。
 日本で初めてAEDによる救命が行なわれたのは、1998年アメリカン航空の航空機の中で日本人の夫婦の旦那様が心室細動で突然倒れる。この航空機にはAEDが配備されていた。また、奥様は看護師だった。すぐにAEDによる除細動が行なわれ、この男性は社会復帰を果たしている。
 土曜日に福井県で行なわれたAED普及・啓発シンポジウムで感じたことは、子どもたちが野球、テニスなどのスポーツの途中で胸に打球を受け、心臓震盪により心室細動を引き起こす事例が多いことだ。
 ある学校に心臓病を持った子どもが通っていた。何時心室細動をおこすか分からない。父親はどうすればよいか考えた、『そうだ、学校全体に心肺蘇生法を教えれば良い。』そして、上級生が下級生に心肺蘇生法を教え、これを繰り返した。ある時、一人の子どもが、『どうして一人の為にこんなことをしなくてはならないのか』と言った。先生は答えた。『君が倒れた時に周りの皆が君を救ってくれるよ』
 心室細動をおこした時、一分間AEDの使用が遅れると、10%救命率が低くなる。救急車が到着するまでの平均時間は6分半、この間、何もしなければ救命率は35%しかない。
 すなわち、この6分半の間に行なう救命処置が一次救命BLSなのでる。
 『市民でなければ救えない命がある』
 私たちはBLSのスキルを市民に普及させ一人でも多くの命を救うチャンスを広げて行きたいと願う。
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