長野幸浩の日記『We Believe』

思いついたことを気楽に

遭難

 16日北海道大雪山系トムラウシ山で中高年のパーティーが大量遭難したことに登山をするひとりとして、とても悲しく思った。
 私は冬山登山は自分自身の立場を考え、決して行なわないことに決めているが、初夏や秋口に登山をする時はある程度冬の準備をして出かける事が多い。
 ツェルト、防水グローブ、ネックゲイター、薄手のダウンジャケット等は夏でも2000m級の山へ出かける時は常にザックの中に装備している。
 今回の遭難は何故起こったのだろう。この事故は多くの教訓を残していると思う。これは私見であるが、先ずは19人というパーティーの人数は多すぎた。技量が分からないツアー登山では、ばらばらになる可能性がある。
 本来ガイドが目を配りそうならないようにしなければならないが、悪天候など条件が悪いと可能性が高くなる。また、7月の北海道は本州よりも緯度が高い為、天候が悪化すると、2000mそこそこのトムラウシ山でも3000m級の北アルプスの気象条件に匹敵すると予測しなければならなかったのではないか。
 特にルートを下調べしておけば非難小屋などがない場合は最悪のケースを想定しておくことも大切だ。
 山で悪天候下でからだが濡れ、風に吹かれるとあっという間に体温が低下する。体温が低下すると思考能力が落ち、通常でも事故を起こしやすい。こんなところでどうして滑落するのかというところで事故がある場合は低体温症による思考能力の低下が原因のひとつであることが多い。
 自然の力を侮ってはならない。自然に逆らわず無理をしないこと、そして十分な準備を行ない危険を想定しておくこと。
 ツアーでもルートを十分に地図上で確認しておくこと。登山での当たり前のことを当たり前に行なうこと。企業経営も登山も準備という根っこのところは同じである。
 事故に遭われた方々のご冥福を心よりお祈り申し上げたい。
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