長野幸浩の日記『We Believe』

思いついたことを気楽に

親子の手紙

 『親子の手紙』はスタートから12年を数える。社会の中でコミュニケーションが希薄となって来ていると言われて久しいが、その傾向は家庭の中でも言えることだ。
 そんな、家族のコミュニケーションを円滑にする事を目的のひとつとして『親子の手紙』は始まったのだ。
 親から子供へ、子供から親へ僅か数行の手紙だがそこには家族の何時もの様子が見て取れる。特に小学校低学年から中学生までその手紙を読んでいると子どもたちの心の変化や地域の生活習慣の違いなどが伝わってくる。
 そして何よりもふだん言葉では言えない事が手紙ならば伝えることが出来るのである。
 今年は一万五千通を越える応募があった。それをひとつひとつ目を通された石川県教育委員会生涯学習課の事務方の皆さんは大変な作業だったと思う。
 しかし、一万五千もの家族の想いにふれられた事は何より素晴らしい経験だったのではないだろうか。今日、第三次審査に参加させて頂いたが、そのどれも素晴らしいもので心温まる内容だった。
 最後に審査委員長を務められた、石川県教育委員会吉村教育次長さんの言葉は感動的だった。
 『個人的なことですが』と前置きされ、『父親はもう他界しており、高齢になった母親も痴呆症で何も分からなくなってしまいました。自分の言葉で親と話すことは照れくさく、勇気のいることですが、手紙であればもっと気持ちを伝えることが出来たと思います。そんな意味でもこの親子の手紙は素晴らしいと思います。』と結ばれた。
 私はこんな機会を与えられたことに感謝したいと思う。
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