長野幸浩の日記『We Believe』

思いついたことを気楽に

ジャンボ機長の状況判断術

 日本PTA東海北陸研究大会全大会が終了し、石川県内の市町PTAの会員の皆さんと名古屋を後にする。今回の大会で北川善明前会長を始め表彰を受けられた皆さんに長年の活動に対し敬意を表したい。
 また、今回も多くの気づきと学びを与えてくださったことに感謝を申し上げたい。
 名古屋駅で一冊の本が目に留まり購入する。金沢まで三時間の旅である。文庫本ならば一冊読むことが出来る。読み進めると、日頃仕事で感じていることについて様々なヒントがあった。
 私が東京で仕事をしている時にお世話になったJALの機長さんは常に『Thinking ahead』先を考えろと教えてくれた。上空でミスをした時何故ミスをしたのだろうと思っている内に何キロも進んでしまう。
 だから常に、次の対処を考え、反省は地上に降りてからだと仰っておられた。因みにこの本の著者は坂井優基氏といい、元ジャンボジェット機の機長である。
 本の中で『何も変わったことがないという情報』という一節があった。問題が起きたときそれを報告する事は当たり前のことだが、問題が無い場合もそれを情報として報告することの大切さを述べている。
 例えば上空で乱気流のあるところは当然機体が大きく揺れることになり、これまでは揺れる場所の情報だけを報告していたそうである。しかし、情報が無い高度や場所でも揺れないと誤解する場合がある。
 そこで今では揺れないという情報も発信している。揺れるという情報で揺れないところを飛ぶことと、揺れないという情報で揺れないところを飛ぼうとするフライトは似ているようで結果が違う。
 私たちの企業活動でも例えば『ご注文の品物の製造は順調ですので納期には間違いなく納入できます』という報告をこまめに入れておけばお客様は安心して仕事を任せてくれるようになる。また、中間報告をする為に情報を収集するので、問題点等を早い段階で把握することが出来る。
 これが、出来ているものだと思い込んでいて納期ぎりぎりに『間に合いません』ではお客様の信頼を得ることは出来ない。どちらかと言えば私たちの企業では後者のほうが多い事は事実だ。
 情報は自分が受ける立場なら何も無ければ確認し、発信する立場なら順調であることを発信することが大切だと言う事を再認識させてくれた。

ジャンボ機長の状況判断術 (PHP新書)

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