長野幸浩の日記『We Believe』

思いついたことを気楽に

グループホームの火災に思う

 札幌市北区グループホーム『みらいとんでん』で13日に発生した火災により7人が死亡するという痛ましい事故は防災業を生業にする私たちにとっても辛い出来事だった。
 現在、グループホーム助成金が出たことによって、石川県内のグループホームでは年度末に向けて、至る所でスプリンクラー設備工事が行われている。弊社の施工物件もかなりの数で、社員総出で対応しているのが現状である。
 しかし、今回は2006年1月に長崎県で起きたグループホームの火災死亡事故の教訓は又しても生かせなかったように思う。この火災の後、消防法が改正され、グループホームには消火器、誘導灯の他に、自動火災報知設備、緊急通報装置、そして275平方メートル以上の床面積にはスプリンクラー消火設備を設置することが義務化された。
 しかし、その猶予期間は2012年とされていた。前述したとおり石川県内でのグループホームスプリンクラー消火設備工事は床面積が275平方メートルを下回っても、各自治体の判断で助成金を出している所もある。これはとても大切なことだと思う。
 設備を充実させる前に、予防が大切な事は十分に理解しているが、特にグループホームはお年寄りの施設であることから、常識が通用しないと思わなくてはならない。火災を覚知してからの避難誘導にも時間がかかるであろう。また、夜間は暗く、人も少ないのでさらに困難になることは想像に難くない。
 私たちは消防設備の保守点検も事業の一つとしているが、対象物件のオーナーの防火意識は正直、高くないと思わざる得ない。特に年二回の消防設備点検を一度しか行わない事が散見され、現在担当部署の社員に法の求める点検をお客様にして頂くよう、根気良くお話しするよう指示しているが、一向に成果が出ない。
 一度火災が発生すれば、人命が失われるかも知れないという危機感と、責任感が対象物件のオーナーには必要だと考えている。オーナーの皆さんに少しでもご理解頂けるよう、もう一度、根気良くお話しさせて頂きたいと思う。
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