長野幸浩の日記『We Believe』

思いついたことを気楽に

枝葉を切っても何も変わらない

 私は政治についてはなるべく私見を差し控えるように心がけているが、どうも現政権がおやりになっていることは疑問に思わざる得ない。
 事業仕分けは、一般に公開され国民の目に触れたことで、今まで見えなかった事の一部が『視える化』され、一定の評価を得たように見える。しかし、その内容が問題である。
 事業仕分けは企業で言えば経費節減の為に無駄を洗い出す事と同類である。これは、これで大切なことだが経費節減だけを強力に進めても企業は成長しない。
 以前にも記したが問題は企業が成長するための戦略とその為に如何に投資をするかが大切なことであり、事業仕分けで得た財源を子供手当等で分配することは、削った経費を社員の給与に振り分けているのと同じ理屈だ。
 『成長』という言葉が今の政権には見えてこない。また、ゆうちょ銀行の収益の多くは国債と、預金金利との利ざやであるはずだ。したがって預け入れの限度額を2000万円にする理由が見えてくる。現在のデフレ傾向がインフレにふれたらと考えただけで、恐ろしくなるのは私だけではないと思う。
 私は金融には素人だが、このまま行くとどうなるかぐらいは予測ができる。郵政大臣ともあろう方がお分かりにならないはずが無いと信じたい。
 国家が成長するには、その為の経済戦略が必要だ。事業仕分けで国が豊かになることはありえない。国にしかできない事、民間ができる事を考えれば非効率だが、遠い将来発展する可能性がある事業や国民の安心安全に係わるものは国に推進を願いたい。
 民間企業は収益を大前提に考える為、結果を短期間で求めがちだ。それを企業と同じ目線で行えば、将来の芽を摘むことになるだろう。今、何をなすべきか。党利党略をすて日本国のために深く考え、政治を行って欲しい。
にほんブログ村 経営ブログ オーナー社長へ