中国の列車事故に思う

　先日の中国国内で起こった高速鉄道の事故は多くの犠牲者を出したが、その原因について最初の会見では人為的なミスではなく雷によるものだと報道されていた。
　しかし、昨日の会見ではシステムの重大な欠陥と担当職員が後続列車に警告を出さなかった事が原因とする現時点での調査結果を発表している。
　確かに現状認識としては理解できるが、問題はここからだ。システムの欠陥が何故発生したのか、そして最も重要なのは何故担当職員が後続列車に警告を出さなかったのかである。
　担当職員が悪い、人の問題だ、となってしまっては必ず同じ事が起きる。その現象の奥に隠れている目に見えない本当の原因を認識する事が大切なのだ。
　多分、原因を掘り下げる事は中国当局には出来ないだろう。それを掘り下げる事は現在の体制にも少なからず影響を及ぼす可能性は否定できない。
　昨日も記したが私たちはどうしても目に見える部分を短絡的に捉えがちだ。
　今回の事も私たちに示唆を与えてくれていると思うのはたぶん私だけではあるまい。