ギリシャ危機は国民性が原因?
ユーロ圏諸国がギリシャ危機を打開する為に、救済に対して一応の合意に至った。もし、合意が成立しなければ、ユーロ圏をはじめとした欧州諸国全体が壊滅的なダメージを受けた事は想像に難くない。
さらに、この影響は全世界に飛び火した可能性が大きい。すなわち救済以外の選択肢はなかったのだと思う。
しかし、当のギリシャはユーロ圏が自分たちを見捨てるはずがない、と楽観視している国民が少なくない事に驚く。
その理由を『ギリシャは全ての文明の始まりだから・・』と答える国民が一部報道されていた。当然これは全てではなく一部であるとは理解したいが、少なくともこの様に考える国民がいる事は事実だ。
また、ギリシャの国家公務員の数は政府系企業に努める人間を含めると4人に1人、労働者の25%を占めることが判明した。これは異常な数字であると思う。
基本的に労働人口の25%が、生産性とは無縁な国家公務員であるならばギリシャの経済を立て直す事は殆ど不可能に近いだろう。先ず彼らは既得権益を守る為に自ら不利になる改革には抵抗を示す事は必至だ。
国家公務員は国益を重んじるべきだが、実際には縦割りの組織構造から部分最適になりやすい事は事実だ。日本でも程度こそ違うが同じ様な現象を目にする事は少なくない。何れにせよこの改革には難儀するはずだ。
先ずは、国民全体が現状を認識しこのような事態に落ちた理由を政府が包み隠さず説明する責任があるだろう。ギリシャを見ていて日本の将来に不安を抱くのは私だけではあるまい。