長野幸浩の日記『We Believe』

思いついたことを気楽に

主体的に考える

 ユーロ圏においてギリシャの問題が再燃する可能性が出て来ている。ギリシャ総選挙で連立与党が過半数割れとなり、ギリシャでは連立交渉が難航して6月の再選挙が決まった。
 ギリシャ政府は緊縮策を前提に欧州連合国際通貨基金から融資を引き出したがそれに対して、国民の不満は大きくなった。世論を味方につけ大幅に票を伸ばしたのが急進左翼進歩連合である。
 チプラス党首は『総選挙で合意の条件は無効になった』と主張している。再選挙で急進左翼進歩連合が第1党となればギリシャ危機は再燃し、世界の経済に大きな影響を及ぼすのは必至だ。
 この状況は2009年の総選挙で圧勝し政権交代を果たした日本に似ている。結果、大きく後手を踏み日本の政治は混迷を深めた。民意を聞く事は大切なことだ。しかし、それを踏まえたうえで大局感で判断するのが政治家だ。
 デフォルト寸前のギリシャ国民が自国の状況を楽観視している限り、ギリシャの再生はあり得ないだろう。この状況は東京電力のそれと重なって見えるのは私だけだろうか。
 しっかりと現状を認識し、鳥瞰的視野で正しく判断することが世界経済の崩壊を防ぐ。政治的に大きな判断は、成熟し正しい価値判断基準を持った政治家が自らの進退を懸け、意思決定をしなければ解決する事はできない。
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