長野幸浩の日記『We Believe』

思いついたことを気楽に

一枚のセピアカラーの写真


 今日、写真館の社長が会社にお見えになられた。一富士写真館は昭和元年創業の金沢の老舗写真館である。私たちの創業が昭和9年なので創業以来のお付き合いとなる。
 彼はガラスエッチングされた写真のネガを持って来られた。当時は当然デジタルでもなければフィルムでもなかった。そう、ガラス板にエッチングしてネガを作っていたのだ。多分、フィルムならば劣化してもう現像は出来なかっただろう。
 ガラスエッチングされたセピア色のネガの中には戦前から戦後までの懐かしい写真が沢山あった。米国製フォードをベースとした消防車両から、トヨタ製BMシャシで艤装されたものまで消防車マニアの皆さんには垂涎の写真だろう。
 その中に、一枚の写真を見つけた。そこには初代、長野三郎と二代目の弊社現相談役が並んで写っていた。こんな写真は非常に珍しい。
 一口に創業79年と言うが、その時の流れの中で多くの人たちが消防車づくりに情熱を傾け、一台一台をお客様のお役にたつようにハンドメイドでつくって来たのだ。
 写真はその瞬間を切り取り、60年経った現在にその当時の想いを再現させてくれる。私たちは長野ポンプ79年の歴史の『今』を受け持ち、お客様に消防車両をお届けしているのだ。連綿と続いてきたものづくりと、その歴史の中で積み上げて来た信頼を守るのも今を生きる私たちの使命だ。
 ものづくりには完全はなく、常に不完全を完全に近づける為に努力をしているが、その最大の目的は『人の命を救うために、自分の命をかける人たちのために』消防車両を製造し、社会に貢献する事であるのだ。
 私たちのものづくりの原点を思い出させてくれる一枚の写真だ。
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