長野幸浩の日記『We Believe』

思いついたことを気楽に

伊勢神宮を20年毎に建て替える意義

 今年は伊勢神宮の二十年に一度の遷宮の年である。歴史を紐解けば、第1回の式年遷宮が行われたのは、持統天皇の時(640年)のことだ。 それから1300年にわたって続けられ、今年、平成25年には第62回が行われている。
 遷宮の意義については詳しくは分からないようだが、神道の精神として、常若(とこわか:常に清浄であること)を求め、建物が使用可能であっても、老朽化することは汚れ(ケガレ。気枯れ。)ることであり、神の生命力を衰えさせる事として忌み嫌われたためではないかと言われている。
 実はこの他に、弥生建築の建築様式を保存するために20年に一度遷宮を行ったのではないかとも言われている。すなわち、式年遷宮によって建築様式の保存を図り、建築技術を後世に伝えたのではないのだろうか。
 20年の月日が経てば、当時10代の見習大工は30代の棟梁になり、30代の棟梁は50代の後見人になる。技術を伝承し、それを見守るという職人を育成する仕組みを連綿と受け継ぐ事が出来るのである。
 私たちは継承から伝承へ、を合言葉に80年間連綿と継承して来た技術を伝承する仕組みへ転換するタイミングにある。
 伊勢神宮遷宮の様に守るべきものと棄てるべきものを明確にする事で新たな歴史を生み出す事が出来るのである。
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