使命を持って・・・

　もう、七年程前の事になるだろうか。弊社で納めた消防車両が火災活動中にトラブルを起こしたという連絡を受け、大雪の中、滋賀県まで急行した事があった。
　無窓階の化学工場の火災で、すでに出火して１７時間が過ぎていた。工場内には、まだ残火があり、消防隊員も分団員の顔にも疲労の色が見えた。
　トラブルの原因は車両のDPF（粒子除去装置）が詰まった事によりエンジン回転が上昇しなくなったのだ。
　シャシのトラブルだったので、メーカーの担当者に夜間緊急電話をかけて連絡を取ると、夜中なので明日でも良いか、との返答に激怒した覚えがある。
　結局、無理にきてもらいリセットの対処を行い事なきを得たが、その時、仕事とは使命感を持ち完遂する事の大切さを痛切に感じたのである。
　人の命を守る為に自分の命を懸ける人たちの為に・・・私たちは消防車両を使命感を持ってつくり込むのである。