長野幸浩の日記『We Believe』

思いついたことを気楽に

電波の届かない世界


 水平歩道は、黒部峡谷の左岸の岩盤をコの字にくり抜いて、欅平から13kmにわたって延びている。道幅は狭いところでは70cmほどで、黒四ダムを建設する際に、その調査を目的に開通させたもので、今では80年を数えている。
 今回の私の使命は、立山室堂から劔沢を経て真砂沢、仙人ヒュッテ、阿曽原温泉小屋、旧日電歩道を通過し、欅平までの44kmの道のりを、子供達をサポートし無事欅平に到着させる事である。
 先ずは、立山室堂を出発し、雷鳥沢から劔御前小屋を経由し、劔沢小屋までの道のりを行く。雷鳥沢から劔御前小屋までは、ダラダラとした長い登りで、標高2400mを越えていても暑くてたまらない。
 劔沢に降りる途中で小さな雪渓をトラバースしなければならないが、特に難しい事はなかった。
 2時過ぎには、劔沢小屋に到着。明日の行動時間は7時間を越えるので、ゆっくりと身体を休める事にした。
 劔沢小屋の食事は、山小屋の中でも最高の部類だ。金沢で修行した、主人が揚げたてのてんぷらを振舞ってくれる。夕食に舌鼓を打ち、明日の鋭気を養ったのである。
 今日は、エンジンがかかるまで時間がかかったが、子供も余裕があったようである。
にほんブログ村 経営ブログ オーナー社長へ