ヒートテックは山着に使えるか

　山の秋は短く、あっという間に冬がやってくる。特に紅葉の時期は、雪が降ることも珍しくはない。
　こんな時に、稜線で強い風に吹かれるとあっという間に体温を奪われてしまう。風を防ぐ対策をしないと、低体温症を引き起こす可能性が高くなるのだ。
　最近では、あまり見かけなくなったが、以前はジーパンに綿シャツで登山をしている人を見かけたものだ。これは、ある意味で自殺行為だ。綿は乾きにくい上に、濡れると肌に密着して重くなる。
　これで、風に吹かれたらそれでアウトだ。
　ユニクロから販売されているヒートテックは、山着に使えるかと尋ねられたことがあるが、答えはあまりお勧めできない。ヒートテックにはレーヨンが使われているため、吸湿しやすく、乾きにくいからだ。前述したように、アンダーウエアーが吸湿して乾きにくいということは、山では低体温を引き起こす可能性があるからだ。
　たかが、肌着だと思うなかれ。生死を分けることがあることを忘れてはならない。

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