長野幸浩の日記『We Believe』

思いついたことを気楽に

子ども達がヒーローになる為のシューズ


 この時期は、学校の側を通ると子ども達の黄色い声援が聞こえて来る。
 運動会の花形は、何と言ってもリレーだろう。勝ち負けがはっきりしているから見ていても面白い。
 実は、子ども達がヒーローになる為のシューズを考えたある一人の技術者がいた。
 子どもの運動会に行ったある父親が、リレーを見ていると、三番走者として走っていた友人の子どもが、トラックのコーナーで転倒し、最下位になり、流した悔し涙を見たことからシューズの開発は始まる。
 良く見るとコーナーで転ぶ子どもが後を絶たない。彼はシューズに出来ることはないかと考えた。
 この父親はシューズメーカー『アキレス』に勤務していた。考えて見ると校庭のトラックは左回りである。そこで彼は左回り専用のシューズをつくろうと思い立った。しかし、ソールの左側にグリップをつけるとまっすぐに歩けなくなるのではないか。様々な難題が生まれた。
 本来の差別化はここにあると思う。誰でも思いつくものは差別化にはならない。殆どの人が疑問に思ったり、理解できないことに大きなチャンスがある。
 また、差別化を考え過ぎると、それが目的とすり替わってしまうことがある。本来ならどうあるべきか、と考えなくてはならない。
 この『瞬足』は最後まで、目的を見失わず、子ども達がヒーローになれることを想い完成されたものである。
 これが、ものづくりの原点だと思う。『売れそうなもの』ではなく、『子ども達がヒーローになれるためのもの』をつくる。
 目的を見失わず、何の為なのかを考える。ものづくりとは、自己満足ではなく、使う人の立場に立つことで完結するのである。
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