長野幸浩の日記『We Believe』

思いついたことを気楽に

現場を知る

 ある現役消防官と話していると、なるほどと思う事が多くある。
 彼らにとっては当たり前の事かも知れないが、私たちモノをつくるメーカーにとっては、そんな事もあるのかという驚きの気持ちと、何とかならないだろうかという気持ちになる。
 例えば、昨今では消防士の身を守る防火服や手袋に防水透湿素材(GORE-TEX等)を使用した製品が増えてきた。新基準が導入されたこともあるのだが、現場の声を反映した事例のひとつだと思う。
 私たちは火災現場で何が起こっているかを知らない。いや、知る機会を求めなければ永遠に分からないだろう。
 火災の鎮圧に使う消火水は、火災の熱を奪うことで熱水になる。それを、全身に浴びるとどうなるだろうか。当然、やけどを負う事になる。
 防水透湿素材は、水を通さず身体から発生する水蒸気を透過する性質を持つ。防水だけを求めるなら、ゴム引きでも良いだろう。しかしそれでは蒸れて活動に支障を来す。
 従って、防水と透湿という性質は、防火服や防火手袋にはうってつけなのだ。
 現場を知れば、そこにヒントがある。消防官との何気ない会話には、素晴らしいヒントが詰まっているのである。
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