長野幸浩の日記『We Believe』

思いついたことを気楽に

百四丈の滝


 それは一里野温泉スキー場付近から入山し、長倉山を経由して美女坂の頭を越えると見えてくる。
 息を呑む様な巨大な雪尾根の左側に恐ろしく大きな谷があり、その奥に百四丈の滝が耳を擘く様な音を立てて流れ落ちている。
 その滝の周りには巨大な氷壺がある。筆舌を尽くし難いとはこの光景の為にあるのではないかと思うほどだ。巨大な雪庇の脇から滝に向かって下降できる場所を探し、下降する。
 雪面はクラストしてカチンカチンの場所と最中(もなか)になっている場所がミックスしており、慎重に下る。思った以上に下降に時間が掛かり、タイムリミット。
 日帰りで滝への下降は少々無理があった。また、雪面は刻々と変化し、非常に危険な雪面が現れる。慎重に慎重を重ね登り返す。
 帰りは美女坂の頭から美女坂への下降に注意を払い奥長倉山避難小屋へ向かう。
 雪の百四丈の滝は思った以上に雄大な姿を見せてくれた。自然が創り出す造形は人知をはるかに超え神の領域であると思ったのである。
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