覚悟を持って

　消防設備の設置並びにその維持管理は消防法で義務付けられている。毎年この時期になると総務省消防庁から全国の消防設備点検報告率が都道府県別に発表される。
　点検報告率は法で定められた点検対象物件のうち点検報告された件数を点検対象物件で除算し、その割合を算出している。
　石川県の点検報告率は４４．１％と４７都道府県中２７位となっている。考えてみれば、法律である以上１００％を目指さねばならない。しかし、先ずは５０％を目指そうと言っていることに矛盾を感じる。
　ある県内の消防本部の予防課長は、今年就任されてから管内の現状を確認したところ点検報告率どころではなく消防法に適合しない違法建築物の数の多さに驚いたという。
　彼は、周りからのプレッシャーは大きいが覚悟を持って取り組んでいきたいと仰っていた。
　そう、変化を求める時は勇気を持ってでは無い。覚悟を持ってなのだ。

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