長野幸浩の日記『We Believe』

思いついたことを気楽に

園八のあんころ餅


 私はあまりあんこが得意ではない。特にお饅頭の中に入っている、こしあんはとても苦手で、子供のころはお饅頭の皮だけを食べていて、親から『行儀の悪い食べ方をするんではない。』と叱られていたような気がする。
 しかし、こんな私にもあんこを使った食べ物なのに、幼い頃からこれだけは食べることができたものがある。
 『園八のあんころ餅』である。旧松任市(今の白山市)にある『園八のあんころ餅』は天狗のうちわがトレードマークで包みも竹の皮を乾燥させたものを昔ながらに使っている。
 中はいたってシンプルで、こしあんの中に九つに切り分けられたお餅が入っている。あんこは不思議と甘くなく、さっぱりしていると言ったほうがよいだろう。
 また、中のお餅も単独で食べると、あまり感動もないであろうが、このあんこと一緒に頂くと、本当においしい。子供の頃から変わらない、懐かしい食べ物である。
 最近、新しい食べ物が次からつぎへと、生まれるが、これを食べると『子供の頃のある風景』がイメージで湧き上がってくる。こんな食べ物はそうはないだろう。
 企業風土とは、その会社の歴史に刻み込まれた、会社の性格のようなもので、風土の『土』の部分は変わってはけない、変えてはいけない企業の理念、使命であり、『風』の部分は時代と共に変化する経営の手法や技術である。
 この園八のあんころ餅が、これからも時代に流されることなく、今の姿を継承し、これから先、このあんころ餅を食べたときに、『子供の頃のある風景』がイメージされる食べ物であり続けて欲しいと願う。
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