長野幸浩の日記『We Believe』

思いついたことを気楽に

中間検査


 消防車の製造工程の中に中間検査がある。消防車は仕様書に基づきを専用設計していくのであるが、この中間検査には大きく二つの目的がある。
 1.仕様書通りに消防車がつくられているか。
 2.消防車は仕様書に基づき製造されるが、実際に製造すると、仕様書だけでは表現しきれない部分が出てくる。それを使う立場から検証し、修正する。
 以上が大きな目的の二つである。特に2.の項目は専用設計車両においてはとても重要である。ここをしっかりとやっておけば非常に使いやすい車両になる。
 私達が何故、仕様書以上のものをつくるのか不思議に思う方々もいらっしゃるだろう。それはある意味、仕様書で表現できなかった部分は経験上かなり存在することを、私達は理解しているからである。
 この思いやりが『人の命を救う為に自分の命を懸けるひとたち』に対する最大の礼儀であると思っている。
 今日は日曜日ではあったが、滋賀県から消防団幹部、消防団員、市担当の皆さんが雨の中、お見えになられた。自分たちが災害現場で使用する、自分たちの為に専用につくられる車両である。皆さんとても熱心に検査をして頂いた。
 また、現場で活動する方々のご意見はとても参考になる。なぜ、そうするのかを一つひとつ説明頂くと、納得がいく。また、それが私たちの今後のノウハウにもなる。
 時には、ものづくりの会社として、非効率なことを行っていかなくてはならないことがある。
 しかし、その過程の中で、生み出された消防車に、私たちの誇りが存在することも確かである。 
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