長野幸浩の日記『We Believe』

思いついたことを気楽に

お気に入り【その2】Leatherman Tool


 ティム・レザーマンが妻と二人でヨーロッパに貧乏旅行に出かけるところからこのプロダクツストーリーは始まる。
 彼らは予算が無い為、中古レンタカーでヨーロッパを巡るが、車は故障の連続でまともな修理道具が無い。また、泊まる安ホテルも水道の蛇口の修理などトラブルが続発する。その時、『フルサイズのプライヤー付きでコンパクトなナイフがあればとても便利なのに』と思い、旅行から帰るとすぐに、プライヤー付きナイフの開発に着手する。
 そして、試行錯誤の結果、妻と約束した期日を若干過ぎるが、7年の歳月をかけてレザーマンポケットサバイバルツールを完成させる。
 レザーマンツールはティム・レザーマンの理想を実現したいという情熱と妻との約束を果たしたいという、彼女への愛情と、そして『世界で一番高品質なマルチパーパスツールを製造し、提供すること』を理念に製造されている。
 私はこれまで出張に出かけるとき、趣味の登山をするとき、そして常にカバンの中にレザーマンツール『Squirt P4』を忍ばせてきた。(最近は航空機の搭乗検査をパスできないので出張には持っていけなくなったが・・)

 このわずか5cmのミニプライヤーは見掛け倒しではない。しっかりと物を咥えることができるし、もうすでに、ヘビーに何年も使っているがガタすら来ない。
 あるメーカー製の類似したツールも過去には使用したことがあるが、プライヤーが薄いものをしっかりとはさむことができなかったし、また、使っているうちにジョイント部分にガタがきて結局はお払い箱となった。
 この様に同じ形をしていても、しっかりとした理念に沿ってつくられる物と、コストを優先してつくられる物では実用性に大きな差が出る。
 私たちは消防車両のメーカーとして、どの様な状況にあろうとも、理念に沿った消防車両を市場に送り出す使命がある。
 確かに今は、納期との格闘ではあるが、絶対につくり手の都合を優先してはならない。使い手の都合を優先し、『人の命を救うために、自分の命を懸ける人のために』誇りを持って消防車両を製造して欲しいと願う。
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