長野幸浩の日記『We Believe』

思いついたことを気楽に

桜と花見団子


 この季節になると、兼六園が無料開放され、沢山の花見見物客が訪れる。
 今年はなんだか気持ちが花見に向かず、行くのが億劫だったが、突然花見団子が食べたくなり、夜8時30分頃兼六園に花見団子を買いに行った。
 実は毎年、花見団子を買うお店は決まっている。真弓坂から兼六園茶店通り(江戸町通り)に向かって歩くと、清水亭というお店がある。
 ここで売っている『兼六団子』は昔からの懐かしいお団子である。
 最近のお団子は毒々しい、赤・白・緑の色をしたものが多く、しばらく置いておいても硬くならない。普通お団子は時間が経てば硬くなるものだが不思議である。
 ここ清水亭のお団子はお米の粉の『白』と草もちの草の自然の『緑』色をしていてとても懐かしい味がする。

 当然、時間が経てば硬くなり、オーブンで焼いて食べるとまた、違った味を楽しむことができる。
 このように、本物は手間隙がかかり、一度に沢山つくる事ができない。また、時間が経つと硬くなるのでつくり置きもできない。
 だから、その日売る分だけ手間隙かけてつくるのである。
 確かに、利益を上げる目的で考えれば、つくり置きができ、着色料を混ぜてつくればとても低コストで効率良く、お団子をつくる事はできるだろう。
 でも、本当に美味しいお団子はどちらで、お客様が望むものはどちらなのだろう。本来の目的を置き去りにし、つくり手の都合で物事を進めてゆくことは、ものづくりの世界では、やはりご法度なのである。
 清水亭のお団子がこれからも変わることなく買える事を楽しみにしている。
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