長野幸浩の日記『We Believe』

思いついたことを気楽に

商品は一流、サービスは三流

 最近、石油からつくられる繊維を使ったモノより、自然の素材を使ったモノがいいな、と思い始めてきた。衣類であればポリエステルやナイロンのものではなくオーガニックコットンやウールを使ったモノ、鞄ならばナイロン製よりも革が良い。
 先日、友人からとても良いよ、と言われ東京にある国産の小さな鞄工房の鞄を見せてもらった。確かに革の質や縫製は非常に丁寧で堅牢につくられている。
 もう、五年近く使っているので革がエイジングでくったりとして、何ともいえない味を醸し出している。早速、工房に電話をかけ問い合わせてみるとお目当てのものが一点だけあった。しかし、取り置きは出来ませんとのこと。購入しますと言っても、手づくりで生産数に限りがあるので、と言う回答だった。
 生産数に限りがあるという事と、取り置きは出来ないということは別問題である。この部分を本当に理解しないと何れは客離れを起こすことになるだろう。
 生産数が限定されていることは以前からわかっていることで、それを如何にして、お客様に満足して頂けるサービスの仕組みを構築して行くかがポイントである。
 製品が一流であることと、サービスが一流であることは別の問題だ。
 この工房は今度は関西にも進出すると聞いた。少量で品質の高い商品が価値観であるならば、必要以上の拡大は商品価値の低下を起こすことになる可能性もリスクのひとつとして数えておくべきだろう。
 私達も年産60台と決めて、消防車両を製造している。お陰さまでお客様からの評価はとても良いが、この上にあぐらをかき、油断すると信用はすぐに失墜してしまう。同じような問題が社内に無いか点検が必要である。
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