長野幸浩の日記『We Believe』

思いついたことを気楽に

目的は?

 今日、金沢工業高等専門学校で『産学連携による実践型人材育成事業』の審査会が行われた。これは『産・学・官』が連携して行う事業で、金沢工業高等専門学校ではベテラン技術者による指導がその一環として行われた。
 そのプログラムの中のひとつに図面の作成、チェック、加工手順、加工技術、を総合してジャイロスコープの製作が行われ、その実績物が展示されていた。
 加工技術自体は学生のそれを越えたものは無いが、この事業において気をつけなくてはならないのは如何に上手にジャイロスコープを作るかではなく、その製造過程で生じた問題点がなぜ発生したのかを究明し、それに対する対策を考え、実行しその再発を防ぐことが高専の学生に求められる能力のひとつであると私は考えている。
 上手に作ることが目的ならば技能工としての技術を磨けば良い。私たち企業が高専の学生に求める能力は技術者としての能力である。
 確かにものづくりは思想・設計技術・加工技術の三つが一体になって初めて世の中の役に立つものになる。よって、どれひとつが欠けてもいけないことは事実だが、求められる役割は何であるかを忘れてはならない。
 物事を一生懸命やることで、目的が見えなくなってしまわないように注意すべきだと感じた。『木を見て森を見ず』技術者にとって大切な事をこの言葉は示している。
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