鍛える
『何度もたたむ様にして幾重にも重ねて鋼を鍛える』先日、ご紹介した『木に学ぶ』の著者、西岡氏の言葉である。
最近ののこぎりは、『かたち』は昔からのものと殆ど変わらないが、性能が全く違うそうだ。昔ながらの製法でつくられた『玉鋼』でつくられたのこぎりは幾重にも重ねられ鍛えられ、粘り強くそして木に吸い付くように切れるそうである。
同じ形をしていても全く性能が違う。また、のこぎりの柄は桐でつくられるのが本当だそうだ。なぜなら桐は熱を伝えない。のこぎりを引いていると刃は熱を持ち熱くなる。他の木では柄が熱くなり持てなくなるそうだ。
これも適材適所、そして全ての『かたち』には意味がある。とも仰っておられた。全ての『かたち』に意味がある。・・私が消防車のデザインの全てのかたちには意味がある、と言っていたことに通じた。
西岡氏が言われることとは次元が違うと分かってはいるが、どんなことでも根っこは同じだと思った。本物を残すためには限りなく努力が必要だ。時代の流れに逆らわないが、巻き込まれない。『和して同ぜず』の姿勢を貫いていきたい。
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