長野幸浩の日記『We Believe』

思いついたことを気楽に

『住む人の心を離れ住居なし』

 『住む人の心を離れ住居なし』西岡棟梁の口伝の一説である。最近、読んだ本でここまで心を動かされたものは少ない。
 何故か考えてみるが良く分からない。ひとつ思い当たることは西岡棟梁は物事の本質を説いているからではないかと思う。
 前述した『住む人の心を離れ住居なし』という言葉は、建築しようという人の心を離れて建物をつくってはならないということを言っている。
 建築家が自分のやりたいことをして、あそばせてもらおうというのではいけない、と戒めている。
 私たちに置き換えてみると、お客様がやりたいことを、消防車を製造することを通じて実現することと、私たちがやりたいことを自己満足でやることは全く次元の違うことだ。
 お客様が何を求めているかに真摯に耳を傾け、どうすればよいかを考える。そしてそれを実現する為に最大限に心を懸ける。
 ものづくりを生業にする全ての人たちに通じる根っこの思想のように思う。
 『百工あれば百念あり、ひとつにする器量のないものは、自分の不徳を知って、棟梁の座を去れ』
 心に響く言葉である。
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