長野幸浩の日記『We Believe』

思いついたことを気楽に

職人の技

 今朝何時ものように目を覚まして、外を見ると恨めしい梅雨空だった。日課のランニングを諦め、ニュースを見ると愛知県名古屋市にある、あるコンタクトレンズメーカーを紹介していた。
 現在、コンタクトレンズは自動化された生産設備で、人が手を触れることなく生産されるが、今から30年以上も前コンタクトレンズは手仕事でつくられていたそうだ。
 その技を受け継ぐ社員はすでに一人になっており、その方も後わずかで定年を迎える。そうすれば手作業の『技』が失われ、一度失われたものを復活させることはほぼ不可能だ。
 この会社では研修の一環として若手社員にこの『技』を伝承している。
 伝承された『技』で製品をつくることはないが10ミクロンの精度を手で削ることにより、コンタクトレンズのかたちが何故その『かたち』になっているのかの意味を知ることが出来る。
 お客様のつけ心地を左右する『かたち』や『寸法精度』を理解することで、コンタクトレンズそのものの理解を深めることが出来る。物事は何故そうなのかという意味を理解することがとても大切だと私は思っている。
 そこに、仕事に対する使命感が芽生える。全ての『かたちには意味がある。』法隆寺直系最後の宮大工棟梁、西岡常一氏の言葉を思い出す。
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