長野幸浩の日記『We Believe』

思いついたことを気楽に

原価率

 朝、何気なくテレビを見ていると夏はハンバーグがとても売れるらしく全国で有名なハンバーグレストランの営業戦略を紹介する番組を放送していたので見ていると、あるハンバーグレストランではお子様メニューを従来の800円から500円以下にして展開する為の工夫が紹介されていた。
 通常、この企業のメニューの原価率は37〜38%なのだが、このお子様メニューの原価率は70%に近く、ここだけ見ていると商売にはならない。
 しかし、若き社長はこの金額でお客様に提供することを決断し、実行することになった。一見無謀にも見えるが実は緻密な経営戦略がそこにある。
 通常ファミリーレストランの滞在時間は一般客の一時間四十分(特に年配の方々は会話を楽しむ為、滞在時間が伸びる)に対して、家族連れ(特に小さな子供がいる家族)は五十分と一般客の約半分の時間だ。
 したがって、ターゲットを家族連れに絞り込むことで回転率を上げ、全体でバランスを取ることで収益を確保している。『木を見て森を見ず』ではなく、森全体を見ることで不可能を可能にしているわけだ。
 経営者や経営幹部にはこの視点が大切だ。目の前の問題点だけを捕らえ、そこだけで判断を下すと、その部分は良くとも全体に影響を及ぼすことがある。
 私たちの企業に足りない視点がこの部分だ。『私はつくる人』、『私は売る人』、そして『私は管理する人』というようにセクションで仕事をし始めると全体のつながりを『森の視点』で捉えないと企業理念に沿った活動が弱くなってしまう。
 この部分が私たち経営幹部の課題のひとつなのである。
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